本研究では、植物に固有なスフィンゴ糖脂質の機能解明を目的として研究を行った。初めに、研究代表者が確立した分析手法によって植物種や組織ごとに多様な糖鎖型の分布を明らかにし、さらにそれらを決定する糖転移酵素遺伝子GMT1とGINT1を同定した。これらの酵素を欠損する変異体の解析から、糖鎖型に特異的な機能の存在が示され、gint1欠損変異体では種子が肥大し貯蔵油脂およびタンパク質の増大が認められた。また、糖脂質クラスに特異的なセラミド疎水骨格の改変により、スフィンゴ糖脂質が植物のアルミニウム耐性に寄与することを証明した。
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