複合型ポリフェノールは,分子内に異なる 2 つの作用部位を有することから,1 つのタンパク質の 2 箇所の結合部位との相互作用することができ,これまでに知られていない顕著な生物活性及び作用機序が期待されている.本研究にて確立したの高電子密度芳香環上のキノンメチドを操る複合型ポリフェノール類の合成法を基盤とした合成経路には柔軟性があり,各天然資源の微量成分である複合ポリフェノール類の効率的合成にとどまらず,多様な誘導体合成を可能にする.さらに,本経路にて構築した化合物ライブラリーは,多種多様なポリフェノールを生物活性評価に迅速に提供でき,活性評価をフィードバックしたさらなる誘導化も容易にする.
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