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2018 年度 研究成果報告書

T 型カルシウムチャネルによる神経新生調節機構の解明 と創薬研究

研究課題

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研究課題/領域番号 17K15456
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 薬理系薬学
研究機関東北大学

研究代表者

矢吹 悌  東北大学, 薬学研究科, 助教 (70756121)

研究協力者 許 晶  
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードT 型カルシウムチャネル / 神経新生
研究成果の概要

日本のうつ病患者は現在 100 万人を超える。自殺者の約 60 % はうつ病患者であり深刻な社会問題となっている。私達は T 型カルシウムチャネルに着目し、T 型チャネルを賦活化する化合物を創製した。この化合物は嗅球摘出マウスにみられるうつ様行動を改善する。うつ様行動と海馬における神経新生は良く相関するが、T 型チャネル賦活化薬は嗅球摘出マウスの神経新生の障害も改善した。また、この化合物はうつ病に関係するモノアミン遊離も促進した。実際に、T 型チャネルの遺伝子欠損マウスを用いた実験でも神経新生の低下がみられた。以上の結果から、T 型チャネルは神経新生、脳機能の維持に重要であると考えられる。

自由記述の分野

神経薬理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

既存の抗うつ薬はモノアミントランスポーターを阻害し、セロトニンやノルアドレナリンなどのモノアミンを増加させることで抗うつ効果を示す。しかしながら、抗うつ効果が得られるまでに時間がかかること、治療抵抗性うつ病患者の増加していることから新規作用機序の治療薬開発が求められている。また、T 型カルシウムチャネル賦活化薬の開発は世界初であり、研究のオリジナル性および独創性は極めて高いと考えられる。さらに、T 型カルシウムチャネルの脳高次機能については未だ不明な点が多く、神経新生やうつ病との関連が明らかになれば神経科学の発展と新規抗うつ薬の開発に大きく貢献できると考えられる。

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公開日: 2020-03-30  

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