遺伝性難病の原因として、特定のタンパク質に変異が入り、そのタンパク質の三次元構造(フォールディング)に異常をきたす場合があります。そのようなフォールディング異常タンパク質は、細胞により不良品として認識されて分解されてしまいます。本研究では、そのようなフォールディング異常で起こりうる疾患の一つ、ニーマンピック病C型に関して、原因となるNPC1タンパク質変異体のフォールディング異常を修正する化合物の探索を行い、既存薬の中からいくつかの候補化合物を見出し、その作用機序の解析を行いました。ただちに薬となる訳ではありませんが、これらの化合物・知見は治療薬の開発に向けた研究の進展に寄与すると考えられます。
|