研究成果の概要 |
プロテインチロシンホスファターゼ(PTP)1Bのシステイン残基(Cys)が内在性活性酸素種(ROS)により酸化修飾されると,それに伴い上皮成長因子受容体(EGFR)が活性化する.大気汚染物質である9,10-フェナントラキノン(9,10-PQ)はレドックス活性を有するためROSを産生するが,PTP1B/EGFRシグナルを活性化するか不明であった.本研究では,9,10-PQ曝露によるROSがPTP1Bの酸化修飾を介してEGFRを活性化することを明らかにした.また,PTP1BのCysのパースルフィド化は,その可逆性を担保することで不可逆とされている過酸化からタンパク質を保護することが示唆された.
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