本研究では、市販後におけるアレルギー性接触皮膚炎の発症頻度が高く、皮膚に使用されている酸性非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)のアレルギー性接触皮膚炎の発症の回避をターゲットとして、代謝活性化制御を目論んだドラッグデザインに基づいた合成とその生物活性評価を目的とした。今回の検討では、目的とするトリフルオロメチル基が導入されたNSAIDs誘導体の合成とその生物活性評価には至っていないが、本研究での観点は、薬物アレルギー発症機序を化学物質の化学構造的側面から捉え、化学物質の構造的要因から薬物アレルギーの発症予測に繋がることが期待される。
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