研究課題/領域番号 |
17K15514
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
曽田 翠 岐阜薬科大学, 薬学部, 講師 (30592604)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 術後悪心嘔吐 / オピオイド鎮痛薬 / 発症予測 / スコア評価 |
研究成果の概要 |
術後悪心嘔吐 (PONV) は予後の悪化やQOLの低下を招くため、発症を予防することは極めて重要である。本研究では、PONV発症のリスク評価と予測に基づいた個別化対策法の提案を目指し、腹腔鏡下切除術を施行された日本人患者においてPONVの発症と、オピオイド鎮痛薬の血中濃度、薬効・薬物動態関連遺伝子の多型や既知のリスク因子との関連を解析した。その結果、既知のリスク因子に加え、術前に少量投与したオピオイドに対する反応性や薬効関連遺伝子の多型が発症に関連することが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
医療薬学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PONVは術後患者の3分の1が経験する愁訴であり、予後の悪化やQOLの低下を招く。その発症は、性別や喫煙歴など患者の背景因子に基づいてリスク評価されているが、薬効、薬物動態や薬物に対する反応性等に関連する因子との関連はあまり解明されていない。本研究では、薬物に対する反応性と感受性に関連する遺伝子多型がPONVの発症と関連することを見出した。これらの因子を用いたリスク評価は、患者背景因子を用いた既存のリスク評価とほぼ同等の予測精度を有し、臨床現場でも応用可能と考えられ、今後の臨床応用が期待される。
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