研究課題
若手研究(B)
3次元培養した再生ヒト口腔粘膜上皮モデル(HOE)を用いて、過酸化水素(H2O2)および炎症性サイトカイン(IL-1β、TNF-α)添加による口腔粘膜炎モデルの作製を検討した結果、TNF-αの添加によりPGE2産生量およびiNOSタンパク発現量の増加が認められた。しかし、総NO産生量やCOX-2タンパク発現量の増加は認められなかった。一方、H2O2およびIL-1βの添加では、これらの増加は認められなかった。
医療薬学
生理的環境に近い条件下において、抗がん剤・放射線誘発口腔粘膜炎の細胞モデルを構築することは、臨床での効果が期待できる発症メカニズムに基づいた新規治療薬の開発につながると考えられる。本研究では、細胞モデルを確立する段階までには至らなかったが、その可能性の一部を示すことができたと考えている。