研究課題
若手研究(B)
三次元リンパ管組織モデルでは平面的に1次管腔ネットワークを形成し、そこからリンパ管新生が起こり、出芽・伸長・移動・吻合を繰り返して三次元的な2次管腔ネットワークを形成することが明らかになった。また、リンパ管新生中にリンパ管内皮細胞の細胞内小胞がリンパ管内腔へ変化した。三次元リンパ管組織モデルの線維芽細胞のCD73発現およびアデノシンレセプター発現がリンパ管ネットワーク形成能に関与していることが示唆された。
組織学
リンパ管新生はがんのリンパ行性転移だけでなく免疫、むくみやアンチエイジングなど様々な場面での関与があるにもかかわらず不明な点が多い。本研究ではタイムラプス・ライブイメージングでリンパ管形態形成を明らかにし、線維芽細胞のCD73がリンパ管ネットワーク形成に関与していることが示唆された。がんの病態解明や、ひいては新たな治療戦略の確立に寄与することが期待される。