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2019 年度 研究成果報告書

ミエリン形成における転写-RNA代謝カップリング機構の分子基盤解明

研究課題

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研究課題/領域番号 17K15542
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 解剖学一般(含組織学・発生学)
研究機関新潟大学

研究代表者

備前 典久  新潟大学, 医歯学系, 助教 (40751053)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードオリゴデンドロサイト / ミエリン / 転写 / RNA代謝 / Olig2
研究成果の概要

オリゴデンドロサイト(OL)は中枢神経系においてミエリンを形成する細胞であるが、OL分化およびミエリン化の詳細なメカニズムには不明な点が多い。本研究では新規Olig2結合因子Obp2のOL分化およびミエリン化における役割を、RNA代謝と転写制御の観点から解析した。OL特異的Obp2欠損マウスの解析から、Obp2はOL関連因子のスプライシングを介してOL分化およびミエリン化に寄与することを明らかにした。さらにObp2のOlig2結合領域がOL関連遺伝子の転写活性に促すことがわかった。以上より、Obp2がRNAスプライシングと転写制御を介してOL分化およびミエリン化に寄与することを明らかにした。

自由記述の分野

神経解剖学・神経発生学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究によりObp2は転写調節のみならずRNAヘリカーゼとしてRNA代謝の様々なステップに関与することが考えられ、OL分化およびミエリン形成の新たな制御機構として重要な分子であることがわかった。転写からRNA代謝へのプロセスは生命現象の根幹であり、本研究の成果は、ミエリン形成だけに限らず、生体における生理機構全般に当てはまる新たな仕組みとして提示できるため学術的に有意義である。また、ミエリン構造の破綻が起因となる神経疾患は、従来の脱髄疾患やミエリン形成不全症のみならず、統合失調症などの精神疾患にも及ぶ可能性があり、本研究の成果は治療法確立の観点において社会的意義も大きいと考えられる。

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公開日: 2021-02-19  

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