哺乳類では、精子が正常に受精するためには受精能獲得という過程を経る必要がある。この過程では、細胞内でのカルシウム動態の変化、ならびにpH変化(アルカリ化)、膜電位の変化も並行して起きることが知られている。 pHシグナル、膜電位変化については、カルシウム動態になんらかの重要な役割を示すことが示唆されている一方、詳細なメカニズムについては分かっていない。我々はマウスの精子を用い、この点を検証した。 本研究ではマウスの精子を用いたカルシウムイメージング、pHイメージングの実験系を確立し、また精子からのパッチクランプ法を確立した。これにより精子の受精能獲得における生理的変化について、重要な知見が得られた。
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