敗血症は種々の抗菌薬治療が確立した現在においても未だに ICU で高い死亡率を有している.敗血症は未だに決定的治療法が模索されており,敗血症病態を惹起するメカニズムの解明は世界的に喫緊の課題となっている.本研究では,ICUの現場におけるに女性患者の炎症に対する抵抗力の高さがエストロゲンの作用によるものだとする と仮定し,エストロゲンの作用が敗血症モデルマウス の予後に変化を及ぼすか検討した.その結果,本実験結果において敗血症に対してエストロゲンが炎症性サイトカインの発言や臓器障害について差を認めなかった.一方,抗VEGF抗体を投与したモデルマウスでは有意に肺胞洗浄液内IgMの減少を認めた。
|