研究課題
若手研究(B)
Histidine-rich glycoprotein(HRG)は敗血症病態時に低下し、HRGを補充することで生存率改善効果がある血漿糖タンパク質である。HRGは種々の免疫血栓形成促進因子(LPS、亜鉛イオン、活性酸素、ポリリン酸)を消去、中和、あるいは無毒化し、好中球、血小板、赤血球の凝集、血管内皮への接着を抑制することで、無秩序な免疫血栓の形成を抑制・調節していることが明らかとなった。また、その現象を生体内でとらえることに成功した。
血管・血液薬理学
HRGが敗血症病態を改善するより詳細な作用機序を明らかにすることにより、正しい敗血症の理解に寄与するとともに、新たな視点からの敗血症治療薬の開発に貢献する。また、今回構築した生体内イメージングの手法は、より正確な生体内血球細胞動態や血管状態を把握する上で役立ち、敗血症のみならず、他の病態への応用も可能である。