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2018 年度 実績報告書

Nucleostemin欠損によるOct3/4のDNA結合能低下メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K15605
研究機関国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所

研究代表者

浅賀 正充  国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 霊長類医科学研究センター, プロジェクト研究員 (60572865)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードNucleostemin / Oct4 / ES細胞
研究実績の概要

NucleosteminはES細胞を含む各種組織幹細胞や多くのがん細胞に発現している、核小体タンパク質である。申請者らはこれまでに、ドキシサイクリン依存的にNucleosteminの発現を消失させることができるES細胞(NSKO ES細胞)を樹立し、Nucleosteminの消失によりES細胞の多分化能が維持できず分化してしまうことを明らかにした。さらに、Nucleostemin欠損による分化は、本来ES細胞の分化とは異なり、栄養外胚葉へ分化する。しかし、Nucleostemin欠損ES細胞では、栄養外胚葉分化を阻害する転写因子であるOct4が高いレベルで発現していることから、Nucleostemin欠損ES細胞ではOct4のDNA結合能が低下しているのではないかと仮定し、研究を行った。
これまでに、申請者はNucleostemin欠損ES細胞を用いたChIP-seq解析を行い、Nucleostemin欠損によってOct4が本来結合するコンセンサス配列に結合できなくなる事を明らかにした。また、Oct4のパートナー因子の1つであるSox2の過剰発現ではOct4のDNA結合能の低下をレスキューできないことから、Oct4のDNA結合能の低下はSox2の発現量の低下ではないことが明らかとなった。これまでの研究で、申請者らはNucleostemin欠損による栄養外胚葉分化が、転写因子であるNanogまたはEsrrbの過剰発現で一部レスキューできることを明らかにしている。そこで、NanogまたはEsrrbの過剰発現によりOct4のDNA結合能もレスキューできるのではないかと考えChIP-seq解析を行った。その結果、NanogまたはEsrrbの過剰発現で、Nucleostemin欠損によるOct4のDNA結合能がレスキューできた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Identification of the Coiled-Coil Domain as an Essential Methyl-CpG-Binding Domain Protein 3 Element for Preserving Lineage Commitment Potential of Embryonic Stem Cells2018

    • 著者名/発表者名
      Hirasaki Masataka、Ueda Atsushi、Asaka Masamitsu N.、Uranishi Kousuke、Suzuki Ayumu、Kohda Masakazu、Mizuno Yosuke、Okazaki Yasushi、Nishimoto Masazumi、Sharif Jafar、Koseki Haruhiko、Okuda Akihiko
    • 雑誌名

      STEM CELLS

      巻: 36 ページ: 1355~1367

    • DOI

      10.1002/stem.2849

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Nickel(ii)-promoted specific hydrolysis of zinc finger proteins2018

    • 著者名/発表者名
      Belczyk-Ciesielska Agnieszka、Csipak Brigitta、Hajdu Balint、Sparavier Aleksandra、Asaka Masamitsu N.、Nagata Kyosuke、Gyurcsik Bela、Bal Wojciech
    • 雑誌名

      Metallomics

      巻: 10 ページ: 1089~1098

    • DOI

      10.1039/c8mt00098k

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] Nucleostemin欠損ES細胞におけるOct3/4転写因子のDNA結合特異性の変化2018

    • 著者名/発表者名
      浅賀正充、平崎正孝、鈴木歩、西本正純、浦西洸介、奥田晶彦
    • 学会等名
      第14回 霊長類医科学フォーラム

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公開日: 2019-12-27  

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