ヒト大腸癌部ではIL-11の発現が亢進しており、腫瘍マウスモデルを用いた解析からIL-11の阻害により腫瘍形成が抑制されることが報告されているがIL-11の産生細胞は不明であった。そこで、我々はIL-11遺伝子のレポーターマウスを新たに樹立し、大腸癌モデルマウスを用いて解析を行った。その結果、IL-11はあるシグナル伝達経路の活性化依存的に癌細胞周囲に存在する間質線維芽細胞でIL-11が産生されることを見出した。また、ヒト大腸癌検体をもちいて免疫組織学的解析を行った結果、腫瘍間質領域でIL-11の発現が確認され、マウスモデルの結果と相関した細胞分化マーカーの発現が見られる事を見出した。
|