研究課題
若手研究(B)
びまん型胃癌コホートとして多数の症例を用いて検討することにより、CLDN18転座胃癌が非転座胃癌と比較し、TNMステージが高く、遠隔転移が多いことを発見した。またサブグループ解析で若年転座胃癌がより悪性度が高く、積極的な治療介入が必要な群と明らかになった。また自施設データ及び公共データ(TCGA)を用いることでCLDN18転座胃癌で発現変動している遺伝子群、シグナル経路を同定、治療標的候補を複数発見した。
消化器癌及び肉腫
胃癌は組織学的に腸型とびまん型に大別される。びまん型胃癌は胃癌の40%程度を占め、進行の早い癌であり、5年生存率は20%弱と予後が悪い。しかし、HER2等の分子標的薬適応になる症例は少なく、分子標的薬を含めた新たな治療戦略が特に必要とされていた。近年びまん型にはRHOA変異、CLDN18転座が多くみられることが判明したが、その臨床的意義や病態は不明であった。本研究で得られた成果はこれらの問題を解決する基盤になるものであり、学術的意義、社会的意義があると考える。