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2017 年度 実施状況報告書

形質細胞様樹状細胞のインターフェロン産生を負に制御するメカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K15665
研究機関香川大学

研究代表者

財賀 大行  香川大学, 医学部, 助教 (40752499)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード形質細胞様樹状細胞 / I型IFN
研究実績の概要

形質細胞様樹状細胞(plasmacytoid dendritic cell; pDC)はウイルス感染初期に迅速かつ極めて大量にI型IFNを産生分泌することができる専門的な細胞である。pDCにおけるI型IFNを産生するメカニズムはすでに解明されているが、I型IFNを抑制するメカニズムおよびそれに関わる分子は明らかになっていない。申請者らはこれまでにshRNAライブラリーを用いた網羅的解析からpDCのI型IFN産生を負に制御する分子を特定した。そこで本研究では同定された分子によるI型IFN産生制御メカニズムの詳細を細胞レベルおよび個体レベルで明らかにする。
①同定分子の発現および局在:脾臓から単離したpDCをさまざまなTLRリガンドで刺激し経時的にmRNAの発現を解析したところ、TLR7やTLR9刺激により発現が減少することが明らかになった。また共焦点顕微鏡を用いて局在を解析したところ、核に局在することが確認された。
②関連分子との相互作用:I型IFN産生に関与する分子との相互作用を免疫沈降法を用いて解析したところ、それらの分子と結合し複合体を形成することが明らかになった。
③I型IFN抑制作用:同定分子欠損細胞を作製しI型IFN産生の影響を解析したところ、野生型細胞に比べてI型IFN産生は顕著に亢進していた。
④同定分子欠損マウス作製:生体内での同定分子の役割の解析を行うために欠損マウスを作製する。これまでにCRISPR/Cas9法を用いた作製システムは確立している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り、平成29年度中にpDCによるI型IFN産生制御メカニズムの詳細を細胞およびマウスを用いて解析し、同定分子の抑制作用について明らかにした。

今後の研究の推進方策

これまでの研究を踏まえて、同定分子がTLR刺激により分解されることが示唆されたため今後同定分子のタンパク質分解に関する解析を進めていく予定である。また引き続き平成30年度は骨髄由来のpDCを用いてTLRリガンドで刺激し経時的にmRNAの発現を解析する。
in vivo解析において、CRISPR/Cas9法を用いて同定分子欠損マウスを作製するとともに、全身性エリテマトーデス(SLE)との関わりを明らかにするためにSLE発症モデルマウスを使用して同定分子の生体内での役割について解析する。

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公開日: 2018-12-17  

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