研究課題/領域番号 |
17K15666
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
加藤 寛之 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (80791293)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 膵癌 / 抗アレルギー薬 / 化学予防 / ロイコトリエン受容体拮抗薬 / ハムスター |
研究成果の概要 |
以前の疫学調査の結果、アレルギー疾患罹患者かつ治療歴の長い患者は膵癌の発生は低いという報告がなされた。この報告から抗アレルギー薬には膵癌発生予防効果があるのではないかと考えハムスター膵発癌モデルを用いて実験を行った所、4種類の抗アレルギー薬からロイコトリエン受容体拮抗薬のみが有意な膵発癌予防効果が有ることが分かった。その機序として、膵星細胞内から分泌される物質を修飾する事により、Smad3経路を介して増殖抑制効果を来している事が推測された。
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自由記述の分野 |
実験病理
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌は治療抵抗性で、5年生存率の最も悪い固形癌の一つであるため、膵癌になる前予防するという化学予防という考え方も重要になる。さらに、近年ドラッグリポジショニングという考え方は安全性の担保された薬剤を用いるということで臨床応用につながる可能性は高い。その中で疫学調査を元に、ロイコトリエン受容体拮抗薬が膵発癌予防剤として有効であるとin vivoで証明出来たことは、同薬を膵発癌に対するドラッグリポジショニング薬として用いる臨床基盤として示す事が出来たことは意義深く、社会に対する還元力も高い。
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