IL-15は主に上皮、脂肪細胞、免疫細胞から産生され、免疫系細胞の発生や維持に重要なサイトカインであるが、耐糖能制御における生理的意義は不明であった。IL-15欠損マウスはインスリン産生能および抵抗性は野生型と変わらないものの、糖負荷時において野生型と比較して血糖の上昇が抑制されていた。一方で、定常状態においてIL-15の反応性亢進が認められるLnk欠損マウスに高脂肪食負荷を行うと、野生型と比較してLnk欠損マウスの炎症の増悪および耐糖能の悪化が認められた。Lnk/IL-15二重欠損マウスにおいては炎症および耐糖能が野生型と同程度まで抑制されていることが明らかとなった。
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