熱帯熱マラリア原虫赤血球侵入型メロゾイトに存在し、赤血球への侵入に関与していることが考えられるMSP10およびGAMA分子の機能解明を目的として研究を進めた。まず、MSP10およびGAMA分子を5つおよび8つの分断領域に分け、これら分断体を抗原としてウサギに免疫して抗体を作成し、原虫に対する増殖阻害試験を行った。その結果から、GAMAではC末端側に位置する領域、MSP10ではN末端側に位置する領域に侵入阻害活性が認められ、抗原の最小化に成功した。本研究により、ワクチン候補抗原分子の最適化に関する新たな手法を見出した。
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