本研究では遺伝子変異検出に基づいた迅速なイソニアジド感受性試験を可能とするためにイソニアジド耐性結核菌におけるkatG遺伝子上の変異とイソニアジド耐性獲得機構との関連について明らかにすること、並びにイソニアジドの構造を最適化することによって耐性菌が出現しにくい新規抗結核薬の開発を行うことを目的としている。 平成31年~令和1年度は前年度の成果より、イソニアジド耐性獲得機構について詳細に解析を行うため結晶構造解析を行った。本研究課題で作製した野生型及び変異型KatGの結晶化を市販のキットを用いて結晶化条件の検討を行った。さらに、得られた結晶は放射光科学研究施設を用いてX線回折データの収集を行った。今後、結核菌由来KatGタンパク質とイソニアジドとの共結晶化の条件検討を行う予定である。
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