病原酵母Candida glabrataのマイトファジーは病原性や宿主体内環境における生存に関与しているが、その詳細は不明であった。本研究において、C. glabrataのマイトファジーに必須なCgATG32の遺伝子破壊株は、好中球と共培養した際の生存率が顕著に低下することが明らかになった。C. glabrataを含むカンジダ属の感染において重要なステップは、血中で好中球やマクロファージに貪食された後の生存である。感染における重要ステップにマイトファジーが関与していることが明らかになったことは、マイトファジーの新たな生理的役割の発見であり、CgATG32は真菌症の新たな治療標的となり得る。
|