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2018 年度 実績報告書

IL-4 による NK 細胞を介した自然アレルギー抑制機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K15737
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

木庭 乾  国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (90793795)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードNK cell / ILC2 / TFH / IL-4 / Allergy
研究実績の概要

本研究では、申請者が先行研究で見出したIL-4誘導性NK細胞(IL4-NK)のアレルギー病態における生理的役割を解明することを目的とした。獲得免疫系、自然免疫系それぞれに起因するアレルギー性炎症において中心的な役割を果たす2種の細胞、濾胞性ヘルパーT細胞(TFH)と2型自然リンパ球(ILC2)に着目し、喘息マウスモデルを用いてこれらの細胞とIL4-NKとの相互作用を解析した。TFHとの相互作用については、NK細胞に対する除去抗体を喘息マウスに注射したところ、TFHの産生するIL-4に依存することが知られている血清中のIgE量が優位に減少したことから、NK細胞が喘息病態においてTFHを抑制していることが強く示唆された。ILC2との相互作用については、IL-4過剰発現マウスから単離したIL4-NKと定常状態のマウスから単離した肺のILC2を共培養したところ、ILC2単独の場合と比較してILC2の増殖活性やサイトカイン産生が減少することが明らかになったことから、IL4-NKがILC2を直接抑制できることを明らかにした。最終年度はIL4-NKの特異的マーカーの探索を目的とし、多数の表面マーカーや転写因子の発現を通常のNK細胞とIL4-NKとで比較したところ、新たなマーカーとしてNFIL3をIL4-NKが高発現することを見出した。また、IL4-NKによるILC2の抑制作用が細胞障害性によるものであるかを明らかにするため、共培養後のILC2の生存率をPI染色により解析したところ、IL4-NKとの共培養によってPI陽性率に変化は生じないことが明らかになったため、IL4-NKによるILC2の抑制作用はIFNgなどのILC2を抑制するサイトカインを介した機構であることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Novel suppression mechanism of group 2 innate lymphoid cells.2018

    • 著者名/発表者名
      Tsuyoshi Kiniwa, Kazuyo Moro
    • 学会等名
      第47回日本免疫学会

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公開日: 2019-12-27  

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