本研究の目的は、医科歯科連携の実態を調査し、その連携の促進及び阻害要因を明らかにすることで、医療実践に直結した専門職連携教育の基盤を構築することにある。高学年の医療系学生(歯科衛生士・医学)への質的調査により、連携推進の障壁として「専門職間コミュニケーション」「多職種との力関係」「多職種との方針の違い」「多職種の役割の理解」等が挙げられた。特に、歯科衛生士学生は自職種を下層に位置づける「多職種との力関係」の意識が強い。一方で、医学生は歯科医療に対してう蝕治療のイメージが強く「多職種の役割の理解」が限られた。この調査結果を基盤に、卒前と卒後をつなぐ多職種連携教育に関する研修会を開催した。
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