市民が心停止に遭遇する頻度を初めて明らかにした研究である。今回の結果は京都大学の学生を対象にしたものであり対象に偏りはあることは否めないが、市民にとって、どの程度自分たちに心停止が身近なものなのかを想像し、心肺蘇生を学ぶ意義や救命意欲を高めるための根拠となる貴重なデータだと考える。また人が、救命行動を起こす要因がどの程度の大きさ(影響)を与えているのかを明らかにすることが出来た。これらは市民に対する心肺蘇生講習会プログラムを検討する上で、どのようなメッセージを含めればいいのかを検討する基礎データとなった。今後、この結果をベースに講習会プログラムの開発を行う。
|