研究課題
若手研究(B)
本研究は、これまで原因遺伝子変異が不明であった肥大型心筋症患者に対し、DNAおよびRNAシークエンスを組み合わせることで、新たな肥大型心筋症の疾患発症機序を解明することを目的とした。本研究において、微小心筋生検検体より効率的にRNAを抽出し発現解析を行う方法を樹立した。肥大型心筋症8名において同方法を用いた解析を行ったが、今回の検討では明らかなスプライス変異・異常に伴う肥大型心筋症発症機序を証明できなかった。今後、解析対象となる肥大型心筋症患者を数十から数百に増やして、同様の検討を続けたい。
循環器内科学
本研究により、臨床的に行われている心筋生検の検体から、効率的にメッセンジャーRNAを抽出し、解析ができるスキームを樹立できた。本研究で用いた8名の肥大型心筋症の検討のみでは、当初期待していたスプライス変異を機序とした肥大型心筋症の発症の証明には至らなかった。しかし、今後はその解析対象および人数を増やすことで、将来的には同機序を発症原因とした心筋症を見つけうるものと考えられる。