研究課題/領域番号 |
17K15773
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
藤原 晴美 浜松医科大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師 (50643350)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 輸血 / 赤血球不規則抗体 / 多施設共同研究 / 前方向性研究 |
研究成果の概要 |
輸血後の不規則抗体の陽性化について多施設共同研究を企画し、パイロット試験を実施した。輸血前の不規則抗体の陽性率は1.6%(5/307例)、輸血後は3.8%(10/263例)、1.9%(5例)で新規の不規則抗体が検出された。輸血量の平均値は、新規に不規則抗体が検出された群が20 ± 14単位で、非検出群の7 ± 8単位に比べ多かった(p=0.002)。安全性や倫理面において、パイロット試験実施上で障害はなかった。 その後、多施設共同研究を開始し、参加は9施設、355例から参加の承諾を得て研究を進めている。現在、輸血後の真の抗体陽性率と遅発性溶血性輸血副反応の発現率の調査をしている。
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自由記述の分野 |
輸血・細胞治療
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不規則抗体は、赤血球製剤(RBC)輸血により発現あるいは増加し、輸血をしたRBCと反応して遅発性溶血性輸血副反応(DHTR)の原因となりうる。イギリスでは年間26例の発生、日本ではDHTRが原因の死亡例が報告された。安全な輸血療法を実施していく上で、DHTRの実態を把握することは重要である。しかし現在、輸血後に不規則抗体検査はしないため、DHTRの発生率は不明である。 本研究はDHTRの真の発生頻度と原因因子を解明するため、国内の施設でRBC輸血後に不規則抗体検査を実施し、輸血後に発現する不規則抗体の種類と検出率、発現に影響する因子、不規則抗体発現から消失までの経時的変化を前方的に追跡調査した。
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