重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルス関連タンパク質である核タンパク(NP)および非構造タンパク(NS)のリコンビナントタンパク(rNPおよびrNS)および抗rNPウサギ抗体を精製し,double-antigen ELISA法とイムノクロマト法(ICA)を確立した.同ELISA法は感度・特異度に優れた抗NP抗体の検出系であり,SFTS発症3~4日後の患者血清中の抗NP抗体の検出が可能であった.一方のICAについては検出感度の向上が今後の課題となった.Double-antigen ELISA法は,SFTSの早期診断の検査方法として有用と考えられたが,多くの臨床検体による検証が必要である.
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