研究課題
FDG-PET/CT検査で得られる画像の画質を正しく評価することは、標準化において重要である。現状の画質評価ではカウントデータを基に評価する方法(NECdensity)において高い精度が得られているが、カウントデータから再構成したPET画像の評価(肝臓部のSNR)においては改善の余地がある。近年は新しい補正方法が開発されており、同じカウント量でも最終的に得られる画像が変わる。また、診断医が見る画像は再構成後の画像であるため、再構成後の画質評価法は重要である。本課題ではPET画像とCT画像の両方の情報を基に、全身を簡便に評価する新しい手法を開発することを目的としている。FDGは糖代謝が行われている部位に集積し、脂肪や空気の領域には基本的に集積しない。よって、CT画素値によって部位を判断し、同じ位置のPET画素値から、本来FDGが集積するべき場所(全身の軟部組織)の評価を行うことを試みた。これらの処理はプログラミング言語pythonを用い、多くの画像を一度に評価可能とした。また、PET値は体格に依存するSUVから依存しないSULに変換することで精度が向上した。本手法はBMIとの相関が高く、評価者に依存しない(ROIの配置位置等)簡便さという点において優位性があった。今年度はCT値およびPET値の範囲を最適化することで、従来の肝臓部SNRを上回る成績が得られることを示し、論文化した。現時点において、論文投稿中である。
すべて 2020
すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件)
核医学技術
巻: 40 ページ: 389-398
Japanese Journal of Education for Radiological Technology
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