X線撮影におけるDual energy subtraction(DES)法は,骨構造を画像より除去した軟部組織画像を作成することで肺野内微小病変の検出能の向上だけでなく,読影時間の短縮にも有効である.しかし,従来の胸部X線撮影と比較して,被ばく線量もしくはモーションアーティファクトによる影響を増加させる欠点があった.本研究は,transXend検出器の原理を用いて骨画像および軟部組織画像を取得することを可能とし,DES法の欠点を解消した新たなX線撮影法を開発した.本研究結果は,被ばく線量の低減および,多忙な医療現場の業務負担改善が期待できる.
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