研究課題
若手研究(B)
粒子線(陽子線、炭素線)治療で用いられる粒子線は、ある深さで急激に大きなエネルギーを落とす優れた物理特性がある。精度よく治療を行うために、粒子線ビームが作る線量分布を患者毎に計算するが、そこでは粒子線ビームの特徴を表すパラメータが必用となる。本研究では、そのパラメータ導出を簡便に行うためのシステム開発を目標とした。実験結果より、開発したシステムでは粒子線ビームの特徴を表すパラメータを直接的に導出することは難しいことがわかった。しかし、長期に渡るビームの不変性確認に用いることが期待される。
医学物理
本研究で開発したシステムを用いることで、粒子線治療で用いる粒子線ビームの状態を簡便に取得することが可能となる。定期的な粒子線ビームの不変性確認は、粒子線治療の品質を担保する為に必要であるが、その確認に時間がかかると患者への治療提供時間が減ってしまうという課題がある。逆に、定期的な不変性確認にかかる時間を短縮することで有効的に施設を患者治療に用いることに繋がる。そのため、本研究開発で得られた成果の社会的意義は大きい。