研究実績の概要 |
平成29・30 年度岩木健康増進プロジェクトに参加する岩木地区住民約1,000 人中の60 歳以上約500 名を対象に,腸内細菌叢のメタゲノム解析及び好中球機能(活性酸素種(reactive oxygenspecies; ROS)産生能,貪食能)測定を行った。同時に600 項目(①問診 健康調査票②食事調査③身体計測・身体組成測定④循環器・動脈硬化関連検⑤消化器関連検査⑥耳鼻咽喉関連検査⑦眼科関連検査⑧歯科口腔検査⑨産婦人科関連⑩皮膚科検査⑪整形外科検査⑫神経繊維の疼痛閾値⑬冷え症⑭皮膚の抗酸化指標測定⑮体力・運動機能検査⑯血液検査(約50ml)・血球算定・貧血関連項目・栄養状態・肝機能関連項目・腎機能関連項目・糖代謝関連項目・脂質代謝関連項目・電解質・微量元素・免疫関連項目・アレルギー関連項目・動脈硬化関連項目・認知症関連項目・産婦人科,関節・骨代謝関連項目・泌尿器科項目・消化器血液内科項目・アミノ酸代謝関連項目・各種ホルモン測定・抗酸化関連項目・炎症マーカー⑰尿検査(約20ml)・泌尿器科項目・内分泌代謝関連項目・産婦人科項目⑱便検査(約1g)・共生細菌叢⑲全ゲノム解析)に及ぶデータは,申請者及び共同研究者,調査補助員で測定された。電子データ化は終了し,データクリーニング中である。SPSSを用い,好中球機能を最適化する腸内細菌叢バランスを解明(参加者8 割が保有の細菌種)23/351 属)を分析),さらに好中球機能を最適化する腸内細菌叢の管理方法探求のため,このビッグデータを網羅的に解析する予定である。2015,6年度の腸内細菌叢データによる予備分析により,性・加齢関連の属種等が明らかにされ,2017年データの解析の際には,これらの影響も考慮した解析を行う必要性が示された。2018年度は,2017年度のデータから好中球機能を最適化する腸内細菌叢バランスを,重回帰分析や共分散分析等を用いて明らかにする。
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