腸内細菌叢の恒常性の破綻が、さまざまな疾患と関連することが報告されている。近年、腸内細菌と腸管免役系が相互に関与していることが多く報告されている。高齢者では加齢に伴い免疫機能が低下し易感染性となることから、自然免疫系の第一線で働く好中球機能の維持は易感染性予防に重要である。本研究は、次世代シーケンサーによる腸内細菌叢のメタゲノム解析を採用し、好中球機能を活性化させる腸内細菌バランスを明らかにし(テーマ①)、好中球機能を活性化させる腸内細菌叢にはどのような背景因子(生活習慣、社会関連データなど)が影響しているのかを明らかにする(テーマ②)ことを目的した。2017年度調査にて好中球機能および腸内細菌叢の測定を実施し、2018年は2017年に取得したデータのクリーニング、予備解析、および、2018年度調査にて腸内細菌叢の解析を実施した。2018年度は、2017年度調査の好中球機能および腸内細菌叢データより関連解析を実施した。
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