室駆出率が保たれた心不全(Heart failure with preserved ejection fraction;HFpEF)は予後不良である。TOPCAT研究のHFpEF症例(米国)とCHART-2研究のHFpEF症例の患者背景、予後危険因子を検討した。HFpEFは高齢者・女性に多い疾患というのは共通点であったが、レニンアンジオテンシン系阻害薬やCa拮抗薬の内服率は同程度であったが、日本人のHFpEFは米国のHFpEFと比較してβ遮断薬及び利尿薬の内服率は低いという特徴を認めた。年齢、アルブミン値、貧血、body mass index、BNP、尿素窒素が危険因子であった。
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