研究課題/領域番号 |
17K15849
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
今村 幸太郎 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任講師 (80722793)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 産業精神保健 |
研究実績の概要 |
1)労働者のうつ病の再発要因に関する新規調査:うつ病からの職場復帰支援専門医療機関の協力を得て、うつ病からの職場復帰を経験した患者および医療従事者からヒアリングを行い「復職後の職場でのストレス対処マニュアル」を開発する。:実施中 2)労働者向けうつ病再発予防iCBT プログラムの開発:申請者らのこれまでの研究成果から得られた労働者向けうつ病予防iCBT 開発技術に、文献レビューおよびヒアリングから得られた知見を加え、新たに労働者向けうつ病再発予防iCBT を開発する。:実施中 3)iCBT プログラムの管理システムの導入と運用準備、web 調査システムの準備、およびスタッフのトレーニング:iCBT プログラムの管理運用のためe-learning管理システムHIPLUSの運用にあたり、試験運転期間を設け、東京大大学大学院医学系研究科精神保健学分野の大学院生などを対象に運用テストを行う。WEB デザイン会社にweb 調査システムの作成を依頼する。事務作業を担当するリサーチアシスタント1名宿題へのコメントを担当する研究協力スタッフ(臨床心理士)4 名に対して研究代表者(今村、臨床心理士)がトレーニングを実施する。:別プログラムを用いての運用テストは完了。web調査システム開発を発注準備中。ス タッフのトレーニングは一部完了。 4)予備的効果検証の実施:うつ病による休業後に復職した労働者30 名を対象にiCBTを実施する。:未完了 5)無作為化比較試験の実施:うつ病による休業後に復職した労働者を対象に無作為化比較試験を実施する。:未完了
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
現在開発中の労働者向けうつ病再発予防iCBTプログラムに、最新の知見の反映とシステムの改善を行い、効果評価を行うことを目的として補助事業期間を延長したため。また、COVID-19の影響によりプログラム開発および介入実施先との調整に当初の予定より時間がかかっているため。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度(RCT 開始および追跡調査の実施、データ解析、結果の公表) 1)RCT 開始(2020年8月):(1)研究参加者の募集および初回(ベースライン)調査の実施、(2)介入群へのiCBT プログラムの提供。2)追跡調査:初回調査から6ヶ月後(2021年2月)に実施する。3)対照群へのiCBT プログラムの提供:6ヶ月後調査終了後に対照群にiCBT プログラム提供する。4)解析:web-CIDI により診断された大うつ病エピソードを結果指標として、Kaplan-Meier 法により各群の生存曲線を作成しLog-rank 検定により両群の差を検定する。discrete 法を用いてタイデータ処理を行ったハザードモデルによる解析を行い、ハザード比および95%信頼区間を算出する。5)成果の公表:国内外での学会発表、原著論文として主要な国際雑誌への投稿により公表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 介入プログラム開発、研究補助に関わる人件費等経費の使用予定の一部、および無作為化比較試験の実施に係る予算執行が次年度になったことによる。 (使用計画) 介入プログラム開発、研究補助に関わる人件費等経費、および無作為化比較試験実施に係る経費等に使用予定。
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