本研究では、まず、株式会社JMDCが保有する健康保険組合の健診データを利用し、加齢に伴う血圧推移パターンを明らかにした。男性の収縮期血圧は、36歳から66歳まで上昇したが、その後はほぼ横ばいの推移を示した。一方で、女性の収縮期血圧は、33歳一貫して上昇し、およそ70歳で男性の収縮期血圧レベルを超えた。拡張期血圧は、男性では56歳、女性では64歳でピークをとる逆U字型の推移を示した。大迫コホート研究の家庭血圧データでも同様の加齢に伴う血圧推移パターンが認められた。収縮期血圧日間変動は加齢とともに直線的に上昇し、拡張期血圧日間変動と年齢の関連は65~69歳を底としたU字型であった。
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