有毒植物を山菜と誤認することによる中毒事故は毎年多く発生している。そこで山菜のオオバギボウシと、形態が類似している有毒植物(バイケイソウ及びイヌサフラン)をモデルとし、葉緑体上のtrnL領域及びrbcL領域を解析して混合された状態の有毒植物を検出する手法を開発した。 バイケイソウまたはイヌサフランとオオバギボウシを混合した試料を解析したところ、rbcL領域のイヌサフラン以外全て検出された。調理残渣を解析したところ、全ての種、領域で混合に用いた種を確認することができた。模擬胃内容物では、全ての種で一度は確認された。混合物、調理残渣や胃内容物でも、中毒原因の植物種を特定できると考えられた。
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