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2017 年度 実施状況報告書

アルツハイマー病のミトコンドリア障害におけるGDF15の意義および臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 17K15887
研究機関筑波大学

研究代表者

辻 浩史  筑波大学, 医学医療系, 講師 (40633970)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードGDF15 / ミトコンドリア / アルツハイマー病 / パーキンソン病
研究実績の概要

アルツハイマー病は認知症をきたす最大の原因疾患であり,罹患 者は年々増加している.申請者の研究グループでは AD の病因関連分子アミロイドβ蛋白(amyloid β protein; Aβ)や遺伝的危険因子アポリポ蛋白 E4(apolipoprotein E4: APOE4)が酸化ストレス に関与することを解明した.これら分子はミトコンドリア機能を障害することも報告されている. 一方,最近 Growth differention factor(GDF15)がミトコンドリア病で増加する蛋白質と同定し, ミトコンドリア障害を反映すると考えた.本研究では GDF15 に着目し,アルツハイマー病を初めとする神経変性疾患や他の神経疾患におけるミトコンドリア機能障害を解明する.
具体的には,① 神経疾患の髄液中のGDF15を測定し,各疾患との関係,重症度の相関関係を調べる.② アルツハイマー病の神経細胞で認められる病理構造を再現する培養モデルを用いて,その培養上清中のGDF15を測定する.
今年度は,GDF15の測定法が改良されたため,アルツハイマー病以外にも多数神経疾患の髄液や血清中のGDF15を測定した.特に代表的な変性疾患であるパーキンソン病についてもミトコンドリア障害が示唆する報告がされているため,研究対象として解析した.今後は,これらの測定結果と疾患との関係,重症度の相関などについて解析していく.またパーキンソン病の病因関連分子であるレビー小体を再現する細胞培養モデルが使用できるようになったため,今後はパーキンソン病とGDF15との関係についても解明していく.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

GDF15の測定方法が改良され,まずは臨床サンプルを用いた検討が可能となった.

今後の研究の推進方策

引き続き臨床検体からGDF15の測定を行う.またアルツハイマー病の細胞培養モデルを構築し,培養細胞下でのGDF15の変動を調べていく.

次年度使用額が生じた理由

本年度では,他の外部資金の提供もあり,予定していたよりも低予算で研究が遂行できたため.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Lateral medullary infarction in a patient with central nervous system lupus.2017

    • 著者名/発表者名
      Kato M1, Chino Y2, Sato R1, Kinoshita K1, Tsuji H3, Tokuda Y4, Tamaoka A5, Sumida T6.
    • 雑誌名

      Int J Rheum Dis.

      巻: 20 ページ: 1808-1811

    • DOI

      10.1111/1756-185X.12610

    • 査読あり
  • [学会発表] 辺縁系脳炎におけるGDF15およびFGF21の検討2017

    • 著者名/発表者名
      石井 亜紀子(筑波大学附属病院 神経内科), 山本 詞子, 野原 誠太郎, 柳葉 久実, 森山 哲也, 遠坂 直希, 三宅 善嗣, 八ツ賀 秀一, 古賀 靖敏, 保坂 孝史, 寺田 真, 山口 哲人, 相澤 哲史, 儘田 直美, 辻 浩史, 冨所 康志, 中馬越 清隆, 石井 一弘, 渡邊 雅彦, 玉岡 晃
    • 学会等名
      WCN2017: XXIII World Congress of Neurology
    • 国際学会
  • [学会発表] 多発性硬化症/視神経脊髄炎におけるGDF-15、FGF-21の検討2017

    • 著者名/発表者名
      野原 誠太郎(筑波大学 医学医療系神経内科), 石井 亜紀子, 山本 詞子, 遠坂 直希, 三宅 善嗣, 森山 哲也, 柳葉 久実, 保坂 孝史, 寺田 真, 山口 哲人, 儘田 直美, 辻 浩史, 冨所 康志, 中馬越 清隆, 石井 一弘, 渡邊 雅彦, 八ツ賀 秀一, 古賀 靖敏, 玉岡 晃
    • 学会等名
      WCN2017: XXIII World Congress of Neurology
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17  

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