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2018 年度 実施状況報告書

認知症における脈絡叢を介した尿酸の脳内移行の影響について

研究課題

研究課題/領域番号 17K15896
研究機関香川大学

研究代表者

植村 直哉  香川大学, 医学部附属病院, 助教 (20795124)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード高尿酸血症 / 術後せん妄
研究実績の概要

尿酸は痛風や高尿酸血症の原因因子として知られ、心血管疾患との関連が注目されている。一方で、強力な抗酸化物質として神経保護作用を持つことが知られており、脳梗塞巣の縮小に尿酸投与が有用であったという報告がある。我々の研究室では、剖検脳を利用し、尿酸の輸送体であるURAT1、GLUT9の脈絡叢での局在を新規に見出し、平成29年度に報告した。平成30年度は臨床研究として、「集中治療室入室患者の認知機能低下、せん妄と血清尿酸値に関する後ろ向き研究」を計画した。院内の倫理審査委員会の承認を得た後に、データの解析を行っている。この研究は、高侵襲手術後の患者で認知機能低下、せん妄に血清尿酸値が関係あるか後方視的に調査することを目的としている。この研究により高尿酸血症の患者は術後せん妄を起こしにくいのかという疑問が明らかになる可能性がある。また、各種病態モデルマウス脳において尿酸輸送体の発言パターンや発現量の変化を免疫反応、ウエスタンブロット、定量的PCRにより解析する。また、脳以外の組織における尿酸輸送体の局在も明らかにしていく。尿酸の中枢神経系への影響、特に抗酸化作用、神経保護作用のメカニズムはまだ解明されていない。尿酸の抗酸化作用や神経保護作用は認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病やその他の難治性神経系疾患の新たな予防法や治療法の開発に応用できる可能性があるためこの分野での研究をすすめていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

「集中治療室入室患者の認知機能低下、せん妄と血清尿酸値に関する後ろ向き研究」を臨床研究として計画し、院内の倫理審査委員会の承認を得た。現在データを解析中である。

今後の研究の推進方策

①「集中治療室入室患者の認知機能低下、せん妄と血清尿酸値に関する後ろ向き研究」のデータを解析し、学会発表や論文投稿する。②各種病態モデルマウス脳における尿酸輸送体の発言パターンや発現量の変化を免疫反応、ウエスタンブロット、定量的PCRにより解析する。③脳以外の組織における尿酸輸送体の局在を検討する。

次年度使用額が生じた理由

本年度は学会発表は行わなかったので旅費が当初の予算ほどかからなかった。平成31年度の旅費、または試薬や抗体の購入・作成に使用する。

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公開日: 2019-12-27  

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