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2019 年度 実績報告書

神経内科領域における漢方治療エビデンスの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17K15906
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

河尻 澄宏  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (30445522)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード漢方 / 神経内科 / 頭痛 / めまい / しびれ
研究実績の概要

脳神経内科領域の漢方治療のエビデンスを構築するために漢方薬におけるこれまでの知見を検討した結果、数多くある症状の中でも、有効性が十分にあると想定された頭痛、めまい、しびれ症状に研究期間の初年度から焦点を当てて、最終年度の今年度も継続した。エビデンス構築のために、症例の蓄積を重視し、頭痛、めまい、しびれ専門外来を初年度に新たに設置したが、最終年度も引き続き半日の週1回のペースで遂行した。これにより、頭痛126例、めまい99例、しびれ39例にまで蓄積された。解析方法は初年度と同様に、漢方薬の薬効評価および患者の状態を正確に把握するために、初診時に投与した漢方薬に限定して解析することとした。有効、無効の判定は、初診時と薬を開始4-6週後の自覚症状評価システム(TOMRASS)の頻度、程度の両方が1段階以上改善しているものを有効とした。これまで使用した漢方薬は、頭痛に対しては呉茱萸湯20例、五苓散17例、苓桂朮甘湯17例など、めまいに対しては苓桂朮甘湯33例、五苓散11例、半夏白朮天麻湯11例など、しびれに対しては八味地黄丸26例などとなった。有効率に関しては、呉茱萸湯 70.0%、五苓散58.8%、苓桂朮甘湯52.9%など、めまいに対しては苓桂朮甘湯48.4%、五苓散63.6%、半夏白朮天麻湯54.5%など、しびれに対しては八味地黄丸38.4%であった。有効例の考察においては例えば苓桂朮甘湯は足冷えを随伴する傾向があるなど、これまでの知見にないことがわかってきた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 鼻の乾燥感に八味地黄丸、六味丸が有効であった3症例2019

    • 著者名/発表者名
      河尻 澄宏、木村 容子、伊藤 隆
    • 雑誌名

      日本東洋医学雑誌

      巻: 70 ページ: 355-360

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 強迫症状に苓桂朮甘湯が有効であった2例2019

    • 著者名/発表者名
      河尻 澄宏、木村 容子、伊藤 隆
    • 学会等名
      第70回日本東洋医学会学術総会
  • [学会発表] 頭痛に八味地黄丸が有効であった2症例2019

    • 著者名/発表者名
      河尻 澄宏、木村 容子
    • 学会等名
      第76回日本東洋医学会関東甲信越支部総会

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公開日: 2021-01-27  

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