自己免疫性膵炎(Autoimmune pancreatitis; AIP)はIgG4関連疾患の膵病変の可能性が高いが、その発症に環境因子に加え遺伝的素因の関与が示唆されている。本研究では、AIP患者のコホートを用いて(n=27)、健常人(n=30)を対照群にgermline variantの解析を行い、複数の候補遺伝子多型を同定した。これらのバリアントのうち、P2RX3 (c.195delG)及びTOP1 (c.2007delG)が新規のAIP感受性遺伝子と考えられた。さらに、AIPの再燃、膵外病変の併存に関連するバリアントの特定に成功した。
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