成人において、心筋細胞は壊死しても再生することはないと思われてきたが、わずかながらに分裂し続けることが近年、明らかとなった。本研究では増殖を司るHippo経路の転写因子TEADsの転写活性を指標に、心筋細胞増殖と心筋再生を促進する薬剤の創出を試みた。約18,600種類の機能未知化合物ライブラリーから有効な化合物を選択し、さらに改変することで、マウス心筋梗塞モデルにおいて心臓線維化の軽減と心機能改善に有効な化合物を創出した。この化合物はヒトiPS細胞由来心筋細胞でも増殖効果を示しているため、今後の臨床応用が期待される。
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