心血管疾患は先進国における主要な死因の1つであり、その原因の大部分を占める動脈硬化の新規診断法・治療法の確立は医学領域における喫緊の課題である。本研究では、マイクロアレイや超高速シーケンサーを用いてヒト血管内細胞を炎症性刺激した際の遺伝子変化を詳細に解析した。その結果、動脈硬化に寄与する新規miRNAとしてmiR-3679-5pを同定した。エクソソームは血液や尿などの体液中に分泌される小胞で、その診断マーカーや薬剤担体としての可能性が注目されている。現在、miR-3679-5pの創薬標的および診断マーカーとしての可能性について、ヒト患者血清エクソソームに着目して研究を進めている。
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