ミトコンドリアは細胞内でエネルギーを産生する小器官であり、その異常により様々な疾患の原因となることが知られている。循環器疾患では、心不全状態にある心筋細胞においてミトコンドリア機能異常が認められており、今回我々は、ミトコンドリアに存在するUSMG5(Up-regulated during skeletal muscle growth protein 5)因子と心不全を呈する拡張型心筋症の関わりについて検討した。動物モデルで検討した結果、USMG5異常は、拡張型心筋症を誘発することが認められた。この結果から拡張型心筋症に対する新規治療の標的としてUSMG5が期待される。
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