障害細胞から分泌されるエクソソームやマイクロベシクルといった細胞外小胞は細胞質を内包するため血清そのものよりも鋭敏に細胞質内での S-グルタチオン 化の変化を検出できる可能性がある。本研究では患者の血清から分離した細胞外小胞を解析し、循環器病における S-グルタチオン化蛋白の動態および役割を解明すべく研究を推進した。研究の結果、急性心筋梗塞および拡張型心筋症患者ではエクソソーム中の蛋白質S-グルタチオン化のレベルが増加していることが確認でき、エクソソーム中の蛋白質S-グルタチオン化はこれらの疾患のマーカーとなりうる可能性が示唆された。
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