浅大腿動脈(Superficial Femoral Artery: SFA)への自己拡張型ステント留置術は慢性期の高い再狭窄率(約20%:留置後1年)が問題である。再狭窄の原因として新生内膜の過増殖が挙げられる。動物実験ではステント留置術の際のステントサイズ(径)の選択は、新生内膜の増殖において重要であると報告されているものの、臨床現場ではステント径の選択に関する指針などは無く、曖昧な基準で選択されている。光干渉断層診断(Optical Frequency Domain Imaging: OFDI)は近年使用可能となった画像診断装置であり、良好な解像度を特徴とする。本研究はOFDIを用いてステント留置後6か月の血管反応を観察し、SFA病変に対しての至適ス テント径の検討を行う事を目的とする。至適なステント径についての検討は、ステント治療の成績向上へ貢献できると考える。 平成30年4月の時点で目標症例40例中26例の登録が終了し、そのうち20症例でステント留置後6か月のOFDI検査を施行している。事前に予想した登録進行状況よりやや遅れている。今のところ本研究においての有害事象は発生していない。今後も引き続き随時症例登録を進めていく予定である。
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