肺MAC 症患者の急増により、その病態機構の解明と新たな診断方法および治療方法の開発が望まれている。我々の研究により、肺MAC 症の発症と有意に関連する因子が見出され、本研究によりその再現性が確認された。さらに、培養細胞株を使用して、A遺伝子の発現がMAC感染における細胞内殺菌に必要であることを示唆する結果が得られた。将来的に、A 遺伝子が関与するMAC感染・発症防御機構を明らかにすることができれば、得られた知見に基づいた新規治療薬の開発、肺MAC 症のリスク診断やオーダーメイド治療といった新しい診断・治療法開発につながることも十分に期待でき、国民の公衆衛生に大きく貢献することが予想される。
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