研究課題/領域番号 |
17K16067
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
藤田 浩平 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 展開医療研究部, 研究員 (10790876)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 肺非結核性抗酸菌症 / 肺MAC症 / 免疫チェックポイント阻害薬 / 播種性非結核性抗酸菌症 / 気管支拡張症 |
研究実績の概要 |
2019年、2020年度と症例集積を継続し、69名に達した段階で症例集積期間に至ったため集積を終了とした。33名が肺NTM症と診断され、36名が気管支拡張症患者(BE患者)であった。肺NTM症患者とBE患者で当初の目的であるバイオマーカー(hCAP/LL-37、SP-A、SP-D)のELISA測定を行った。またfrailtyの評価のため厚生労働省版の基本チェックリスト(KCQ)およびHADS質問票を用いて、各患者の身体的、精神的frailtyの評価を行った。来院困難な患者は郵送でアンケート調査を行った。 バイオマーカー解析はCOVID-19パンデミックの影響のため、2020年4月と2021年4月に分けて行った。結果は、KCQとHADSのいずれにおいてもBE患者と比較して、肺NTM患者において有意にfrailであることが判明した。バイオマーカー解析では、BALF中のhCAP/LL-37とSP-Dは肺NTM症患者で有意に高値であった。一方で血清のhCAP/LL-37は肺NTM症患者で有意に低値であった。 これらの結果から、気管支鏡検査で診断を要する軽症の肺NTM症患者においても診断時点で既にfrailの状態にあることが多く、炎症性バイオマーカー解析では局所の炎症がより強く出ていることが判明した。 上記内容を論文作成中である。2022年度前半で投稿可能な見込みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度もCOVID-19 pandemicの影響により、解析が遅れた。 しかし2021年度中に全ての解析データが得られたため、論文作成を開始ており、9割方完成している。
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今後の研究の推進方策 |
現在論文作成中であり、2022年前半には論文を投稿できる見込みである。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19パンデミックの影響により解析、論文作成が遅れているため。
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