• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実績報告書

エンハンサー解析による腎臓BMP7分泌サイトの機能的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K16072
研究機関京都大学

研究代表者

辻村 太郎  京都大学, 高等研究院, 特定講師 (90741893)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードBmp7 / シングルセルRNA-seq / CTCF
研究実績の概要

本研究では、シス制御領域の改変により、Bmp7の発現がどのように変化し、それが腎臓発生および、腎臓の再生においてどのような影響を与えるのかを解析することを目的としていた。昨年度までの研究で、これまでに作成、保有していた種々のゲノム変異マウスについて、腎臓の発生に顕著な差を見出すことができていなかった。また、成体においても、腎機能の指標に顕著な差を見出していなかった。また生体におけるBmp7発現もバックグラウンドとの差は明確ではなかった。そこで、まず既報のシングルセルRNA-seqデータベースを利用して、Bmp7の発現がどのように腎臓で検出されるかを解析した。すると、Bmp7の発現は腎臓では、ごく一部の細胞が発現誘導しているのみであることを見出した。しかし、近位尿細管、集合管の上皮細胞ではその一部の細胞がある程度のレベルのBmp7発現を誘導していることも見てとられ、それが何らかの機能を有する可能性は考えられた。これを元に、より詳細な発現解析を変異体群において解析すべきと考えた。そこで、シングルセルRNA-seqの解析システムの導入を目指した。現在までに種々のプロトコルの検討を行なっている。
一方で、Tsujimura et al. 2016 WJSCにおいて、Bmp7の成体での発現を、クロマチン高次構造の人為的調節によりコントロールして、腎臓の再生医療につなげることができないかと提案していた。これを念頭に、Bmp7遺伝子座から抽出したCTCF結合配列において、エピジェネティック操作でCTCF結合をコントロールできるか検討した。その結果、CTCF結合をコントロールできることを、複数の遺伝子座・細胞種で確認できた。今後腎系統の分化細胞でも同様のコントロールが可能か確認し、生体での応用を検討したい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)

  • [雑誌論文] Controlling gene activation by enhancers through a drug-inducible topological insulator2020

    • 著者名/発表者名
      Taro Tsujimura, Osamu Takase, Masahiro Yoshikawa, Etsuko Sano, Matsuhiko Hayashi, Kazuto Hoshi, Tsuyoshi Takato, Atsushi Toyoda, Hideyuki Okano, Keiichi Hishikawa
    • 雑誌名

      eLife

      巻: - ページ: -

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [産業財産権] エンハンサーブロッカー及びその使用2019

    • 発明者名
      辻村太郎、岡野栄之、菱川慶一
    • 権利者名
      慶應義塾大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      PCT/JP2019/032106
    • 外国

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi