本研究では、アンジオテンシンIIの新規エフェクターであるユビキチンリガーゼ構成分子Kelch-like 3(KLHL3)の翻訳後修飾による機能調節に焦点をあて、その異常と糖尿病性腎症の関連を解析した。db/dbマウスの腎臓で、KLHL3のリン酸化とPKC活性が増加し、PKC阻害薬によりIn vitroとIn vivoでKLHL3のリン酸化は抑制された。さらに、SGLT2阻害薬(Ipragliflozin)がKLHL3の機能異常を改善する可能性があることを示した。また、KLHL3のリン酸化が制御されるメカニズムを探索する過程で、CalcineurinがKLHL3を脱リン酸化することを見出した。
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